本家☆にょじやまラーメン(音楽味)

ビートルズを中心に、音楽素人のディスクレビューです。

She's A Woman

中学生レベルの英語力しかない自分にとっては、不思議でしかたがないタイトルなんですが(苦笑)、ネイティブの人は何の疑問もなしに受け入れることができるタイトルなんでしょうかっ(汗)。直訳すると「彼女は女性」って言うのは、よく出来た女性のことをこう言うんかなって勝手に解釈しておりますが、果たしてそれで合っているんでしょうか(苦笑)。

どうでもイイ話ついでに申し上げると、随分前に見た夢のことですが、ビートルズがスタジアムでコンサートしているシチュエーションで、ジョンに代わって何故か自分がステージに立っていたのですよ(爆)。「She's A Woman」を演奏するんですけど、ジョンのパートを演奏する自分が、コードを間違えたり押さえそこなったりの連続で、鬼の形相でポールに睨まれて夢から覚めたというお話です(爆)。

ポールお得意のブルージーなテイストの楽曲で、放っておいたら何曲でもこの手の曲を作りそうですね。信じ難い気もするけど「Can't Buy Me Love」も元々は同系統の曲でしたが、シングルヒットを狙って意図的にブルース臭が排除されました。いや、逆かもしれんな。ブルース臭を排除した結果、シングルに採用されたと言うべきか。一方「She's A Woman」はブルージーなテイストはそのままに完成しましたが、シングルA面の座は「I Feel Fine」に譲りシングルB面に収まりました。驚くことに、B面曲ながらビルボードHOT100で4位を記録しており、いくら当時の人気が凄まじかったとは言え、楽曲のパワーありきのチャートアクションであったと思います。

ジョンのギターは楽曲全編を2拍4拍のカッティングで通しています。最初の4小節はこのギターしか鳴っていないので表のリズムのように聴こえ、他の楽器が雪崩れ込んできたら一瞬「アレっ?」ってなってしまいます。リッケンバッカー325特有のサステインの短いサウンドで、リッチなサウンドではありませんが、楽曲にはマッチしてますよね。あと、最初の4小節だけダブルトラックになっていて、サウンドが薄っぺらくならないよう工夫がされています。先程の夢の話に戻りますが、夢の中でジョンのパートを自分が担当してあまりに酷い演奏でポールに睨まれたのですが(苦笑)、本人であるジョン自身の演奏も結構危なっかしくて(苦笑)、何かほかに気になることでもあったんでしょうか。

オブリガードで入るピアノのフレーズが素晴らしく、凄くセンスあるなと思うのですが、これはポールがオーバーダビングしたものです。ジョージのギターは間奏しか登場しません。グレッチ・テネシアンをダブルトラックで同じフレーズを演奏しています。ライブ演奏ではピアノのオブリガードをギターで演奏しており、登場回数の少なさをカバーしています。リンゴのドラムは速いテンポのシャッフルで、結構しんどいプレーではないでしょうか。楽曲全体のグルーヴを生み出しているのはポールのベースで、歌を歌いながら演奏するようなフレーズではないと思います。ライブではさぞかし大変だったであろうと思うのですが、ポールのことなので「ここが見せ場」と逆に張り切っちゃっていたかもしれません。

上述の「Can't Buy Me Love」同様、コーラスやハモリはなく、ポールのヴォーカルのみです。基本的にシングルトラックですが、サビだけダブルトラックになっています。かなり音域が高いのにそれをものともしない野太いヴォーカルは、ポールの真骨頂というべき曲でしょう。ビートルズ初心者の頃は良さが分からん曲でしたが、自分のリスナーとしての経験値が高くなるにつれ良さが分かるようになってきました。ビートルズのバンドとしてのポテンシャルの高さが凝縮された一曲と言えるのではないでしょうか。