本家☆にょじやまラーメン(音楽味)

ビートルズを中心に、音楽素人のディスクレビューです。

P.S. I Love You

Love Me Do」と同じく6月のEMIのオーディションでも演奏されていますが、
残念ながらその時のテイクはYouTubeで見つけることができませんでした。

 この曲は「Love Me Do」と同じく9月11日にレコーディングされており、
アンディ・ホワイトがドラム、リンゴはマラカスを担当しています。
9月4日のレコーディングではこの曲は演奏されていないのですが、
もし演奏していたら、リンゴのドラム、
この曲ではジョージ・マーティンを満足させることができていたかもしれません(笑)。

ビートルズがデビューした年、1962年にハンブルグ滞在中にポールが作った曲で、
彼らのオリジナルにもかかわらず、スタンダードナンバーのような風格があります。
ただ、アルバム『Please Please Me』に収録された他のオリジナル曲と比較すると
手堅くまとまり過ぎたかなって印象がぬぐえません。
野球に例えると、バットをボールに当てにいった感じで、
フルスイングの当たればホームランってワクワク感に欠けるって印象です。

恐らくジョンとジョージともにJ-160Eをアンプに繋いでいると思われます。
全編に渡ってコードストロークしているのがジョン、
要所要所で鳴らしているのですがジョージかなと思うのですが、、
何しろ同じギターを弾いているので、2本のギターが判別し難くなっています。
ついでに言うと、ジョージがポロロロンっとコードを鳴らした時に
僕の耳にはトレモロがかかってるように聞こえます。
当時彼らがVOX社のAC-30を所有していたか定かでありませんが、
AC-30にはトレモロの機能が内蔵されているので、ありえない話ではないと思います。

ビートルズ初期のポールは、この手のメロディアスな曲を
ナルちゃん気味に歌う傾向があって、
この曲でも実に気持ち良さそうに歌ってますね(苦笑)。
ただ、この歌い方のせいで僕にはこの曲が古臭く聴こえます。

この曲の最大の聴きどころは、3声のヴォーカルワークでしょう。
リードヴォーカルのポールを中心に、
ある時はユニゾン、ある時はコーラス、ある時はハモり、
ジョンとジョージが手を変え品を変え楽しませてくれます。
恐らくこの時点で、
自分達のストロングポイントはここだと認識していたと思うし、
その認識は大正解だったと思います。